老眼の予防や回復に…快眠がもたらすアンチエイジング

「近くのものを見るとき、見えづらいな」
「何だか目がかすむな」
目の不調を感じやすくなったら、それは老眼のサインかもしれません。
でも、老眼でなくとも眼の焦点が合いにくくなったり、目がかすんだりするときって、ありませんか?そう、夜更かししたり徹夜したり、寝不足のとき。身体の調子だけでなく、目も何だかしょぼついて調子悪くなった経験、覚え、ないでしょうか?
目は、起きている間、働きづくめ。目のピント調節をしている毛様体筋も疲労しています。そのため、睡眠が足りないと、毛様体筋が回復せず、目のピント調節機能が下がってしまいます。
老眼は、目のピント調節機能を司る毛様体筋の衰えや、レンズの働きをする水晶体の弾力性が失われることで、引き起こされます。睡眠不足は、毛様体筋の衰えを加速し、老眼をいっそう進行させてしまうのです!
老眼の予防や回復のためにも、目の健康のためにも、睡眠はとても重要です。良質な睡眠をとることは、全身の疲れや、とりわけ脳の疲れを解消するのに欠かせません。
脳は、目の働きに大きく関係しています。目のピントを調節しているのは毛様体筋や水晶体ですが、それを動かすのは、脳からの司令です。自律神経の働きを通して、わたしたちは遠くのものを見るときは遠くのものに、近くのものを見るときには近くのものに、目のピントが合うように調節しています。
睡眠不足になると、この自律神経の働きやバランスが崩れてしまいます。自律神経の乱れは、老化に直結します。睡眠不足を続けているということは、積極的に老化をはかっているということ。目の老化である老眼が進まないわけがありません。
老眼を予防するなら、また老眼の進行をおさえ、老眼から回復するなら、睡眠はとても大切です。十分な睡眠をとって身体を休め、しっかりと疲労を回復していきましょう。
とはいえ、年齢とともに全身や目の機能に変化(老化)していくのと同様に、睡眠も変化していくのをご存知でしょうか?年齢が上がるにつれ、寝付きが悪くなったり、睡眠が浅くなったりするのです。早く布団に入ったのに、なかなか寝付けず、眠れないままにうつらうつらしながら長い時間いる、ということが起きやすくなります。
ではいったい、ぐっすりと十分な睡眠をとるためには、どうしたらよいのでしょうか。
老眼予防&回復に不可欠な、良質な睡眠をもたらす4つの秘訣をご紹介します。

 

秘訣1 PCやスマホを使うなら、寝る1時間前まで!

ぐっすりと眠りたいなら、床に就く1時間前にはPCやスマートフォン、携帯を置きましょう。液晶の画面から出ているブルーライトは、目にとってかなりの負担になります。夜、暗くなってからもブルーライトの強い光を目に取り込み続けることで、眠気を誘ってくれるホルモン「メラトニン」の分泌を抑制してしまいます。画面から出ているブルーライトの強い光に目の奥が刺激され、メラトニンの分泌が抑え続けられるため、身体はいつまでも昼のまま。寝る直前まで液晶画面を見続けることは、体内時計を狂わせ、睡眠に悪影響をおよぼすのです。
できれば、就寝2時間前、遅くとも1時間前にはPCやスマートフォン、携帯を使うのをやめ、身体を眠りのモードに変えていくようにしましょう。

秘訣2 寝る前に血行を良くしてグッスリ快眠を誘おう!

寝る前に血行を良くしておくと、寝付きもよくなり、心地の良い眠りをもたらします。寝る1時間くらい前には、軽く身体を動かしたり、ぬるめのお湯に浸かったりして、血行とリラックスを促しましょう。
身体を動かすといっても、軽いストレッチをしたり、コリが気になるところを軽く触れてほぐしたりといった程度の、身体に負担のかからないごく軽いものを。身体がカタイ人ほど、ストレッチや柔軟が苦手でやらない人が多いですが、そうするとますますカタクなってしまいます。柔軟性は老化と大きく関わります。全身の柔軟性を促すことは、目のピントを調整する毛様体筋の柔軟性にもつながります。無理し過ぎない程度に、徐々に、毎日少しずつ、身体をストレッチしていきましょう。
お風呂もまた、血行を促すのに効果的です。ただし、38℃から40℃くらいのぬるめのお湯に浸かること。ぬるめのお湯が、副交感神経を優位にしてリラックスを誘います。お風呂から出て、上がった体温がゆるやかに元の体温に戻って(下がって)いくのに伴って、眠気を誘い、寝付きを良くしてくれます。足先が冷えてナカナカ眠れない、という人にも、寝る前のぬるめのお風呂は効果的です。
軽く身体を動かしたり、ぬるめのお湯に浸かって身体を温めたりすることで、全身の血行が良くなります。全身の血行は、目に大きな影響を及ぼしています。血行が良くなると、睡眠の質も上がりますし、何より、目の疲労回復に大きな助けになるのです。
寝る前の時間には、PCやスマホのかわりに、血行を良くするストレッチやバスタイムで快眠を誘いましょう。

秘訣3 寝るときは胃や腸も休ませる!

夜中にお腹がすいてしまって、夜食を食べてしまったり、帰宅が遅くなって食事を摂るのが寝る前になってしまう、ということはないでしょうか?
食事を摂ると、それを消化するために、交感神経が活発になって胃や腸などの消化器官を動かします。そのため、寝る直前に食事を摂ってしまうと、交感神経が優位になってしまい、眠気やリラックスにつながる副交感神経の働きが抑えられてしまいます。
寝付きを良くしてグッスリ快眠のためにも、就寝の3時間前には(遅くとも2時間前には)食事を済ませておくようにしたいですね。胃や腸も一緒に、心地よい眠りでしっかり休息を図りましょう。

秘訣4 昼の仮眠を上手に活用して睡眠不足を補おう!

それでもどうしてもナカナカ寝付けない、睡眠不足になってしまう、という場合には、昼の仮眠を上手に活用するのがオススメ。15分から20分仮眠をとることで、夜の睡眠の2時間分にも相当する休息を得られるとも言われています。
質の良い仮眠をとるには、幾つかポイントが有ります。
まず、時間帯。昼間の眠気がピークになるのは、およそ午後1時から3時ごろ。その間の、15分から20分を使って仮眠をとるようにしましょう。
次に、寝る姿勢。布団に横になるのは仮眠には適しません。仮眠をとるなら、椅子に腰掛けたままか、机につっぷして寝るようにしましょう。
眠いからといって長い時間眠ってしまうのはオススメではありません。あくまで仮眠。15分から長くて20分にとどめ、夜しっかりと寝るようにしましょう。

ぐっすり良質な睡眠をもたらす4つの秘訣をご紹介しました。

老眼予防&回復に十分な睡眠は欠かせません。身体全体の健康、そしてアンチエイジングは、目の老化、老眼の予防や回復にも、とても重要です。しっかりと質の良い睡眠をとって身体を休めましょう。